映画感想

【映画感想】「グラディエーター」
最高の英雄と最高の悪役

名はマキシマス・デシマス・メリディアス

北軍の司令官フェリキス軍団の将軍真の皇帝マルクス・アウレリウスの家臣

殺された幼子の父、殺された妻の夫

今生でなくば来世で復讐を果たす

当記事にはネタバレが含まれます。
映画を既に見た方。ネタバレを知りたい方以外の方はお気をつけください。
また、筆者の知識不足、解釈の違い等もある可能性があります。
以上を踏まえた上で楽しんでいただけたら幸いです。

サムネイル引用:映画.com

こんな映画

  • ジャンル: 歴史アクション映画
  • サブジャンル: 中世、ローマ帝国、剣闘士、歴史、殺陣
  • 暴力描写: あり
  • 恋愛描写: あり
  • 第73回アカデミー賞 作品賞、主演男優賞(ラッセル・クロウ)、衣裳デザイン賞、録音賞、視覚効果賞
  • 時代考証に賛否あり

こんな人にオススメ

  • 中世が好き
  • ローマ帝国が好き
  • 殺陣が好き
  • 過激な流血シーンでも大丈夫
  • 救いのない悪役が好き

視聴方法

Netflixにて配信

あらすじ

西暦180年、大ローマ帝国。皇帝から次期皇帝の座を約束された将軍マキシマス。

ところが、それを許さない皇帝の息子コモドゥスは、皇帝とマキシマスの妻子を殺害し、新皇帝の座につく。

地位と家族、全てを失ったマキシマスは、奴隷剣闘士に身を落とし、ある決意を胸にコロッセウムに立つ。

それは名誉のためでもなければ、生き延びるためでもない。

真の剣闘士<グラディエーター>となって新皇帝への復讐を果たすために…。

グラディエーター [Blu-ray]より

感想 (ネタバレあり)

2人の主人公

この映画には主役が2人いると考えています。

ラッセル・クロウが演じるマキシマス

そして、ホアキン・フェニックスが演じるコモドゥス

厳密に言うとコモドゥスは主役ではありません。むしろラスボスです笑

ただ、私は良い映画には良い悪役がいると考えています。(あと、良い音楽もですね^^)

例えば他の映画でいうとダース・ベイダー、ハンニバル、T1000、ジョフリー(後述)などなど

そういう基準でいうと、このコモドゥスがいるからこそ本作は名作になり得たのではないかなあと思います

コモドゥスがやったことをざっくり羅列すると

・お父さん(アウレリウス)を殺し、マキシマスの奥さんと息子を殺し(しかもみせしめに吊るす)、ついでに他の従者も殺す。

・論点をずらして議会をとんずら、自分に説教したと逆恨み

・ローマの民衆のためと剣闘大会を開く

・元老院を解散しようとする

・マキシマスだと判明しても民の反応にビビって殺せず

・マキシマスを挑発するもスルーされる

・マキシマスと戦う前に致命傷を与える、けど負ける

まあ、酷いもんです笑

見事な悪役っぷりを見せてくれました。

これだけ酷いと視聴者も徐々に彼を憎んでいき、マキシマスに感情移入していきます

それこそがグラディエーターへの没入、作品自体の評価になってるのかなと思います

そのおかげで姉のルシラを追い詰める=マキシマスを追い詰めるシーンは絶望感が半端なかったです。

コモドゥスがいなければ、ホアキン・フェニックスの演技がなければここまで素晴らしい作品になってなかったと思います

そういう意味で主役は2人だと考えます

ゲーム・オブ・スローンズとの5つの共通点

唐突ですが、「ゲーム・オブ・スローンズ」はご存知でしょうか?

おそらく映像作品史上最高の中世ファンタジードラマだと思います。

日本では一般的に知名度は高くないかもしれません(^O^;)

グラディエーターとドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」には類似点がいくつもあります

もしかしたらオマージュも含めて参考にしたかもしれませんね

ここは似てるなあという部分を主観ではありますが紹介していきます

①コモドゥスとジョフリー

暴君っぷりは本当そっくりw

ただ、コモドゥスは自分で戦いましたがジョフリーは逃げまくってました

その分コモドゥスの方が皇帝の自覚はあったかもしれません

もっとも、ジョフリーはまだ子供だったので仕方ない部分もあります

前述しましたが、良い作品には良い悪役がいます。

コモドゥスもジョフリーも素晴らしいクズっぷりで名作に押し上げてくれました

ジョフリー役のジャック・グリーソンは役がハマりすぎて俳優を辞めていましたが、20020年に復帰しています

コモドゥス役のホアキン・フェニックスがその後大スターになったので

、ジャック・グリーソンの活躍も期待したいですね(*´ω`*)

②ルシラとコモドゥス、サーセイとジェイミー

サーセイとジェイミーは双子の姉弟でありながら愛し合っていました

ルシラとコモドゥスの間には愛はなかったかもしれません。少なくともルシラにはなかったようです。

サーセイの子は2勝1敗でしたが、ルシラの子は1勝ですねw 血が濃いゆえなんでしょうか?

③マキシマスとジョラー・モーモント

2人の軌跡は非常によく似ています

マキシマスは将軍でありながら濡れ衣を着せられ剣闘士として復讐を誓います

ジョラーもデナーリスの右腕として仕えていましたが、本当はスパイだとバレて追放されます

そして剣闘士として頭角を現し、デナーリスの元に戻ります

ん~、似てるっちゃ似てますがマキシマスと比べるとジョラーの方は自業自得というか女々しいというかw

ちょっと格が違う感じですね(^o^;)

でもジョラーも最後は主君を守って壮絶な死を遂げます。大好きなデナーリスを守って、デナーリスの腕で死を迎えれて本望だったと思います。

④コモドゥスとアウレリウス、ティリオンとタイウィン

共通点は父殺し

ですが意味合いは大きく異なります

コモドゥスは父アウレリウスを愛していました

が、その父からの愛を感んじ取れず、愛してるがゆえの嫉妬から殺意が愛を上回ってしまいました

ティリオンは父タイウィンを憎んでいました

さらに愛するシェイをもタイウィンに・・・というところでボーガンを向けるのはしかたなかったのかなあと思います

⑤権力を皮肉る劇団

両作品とも、権力者を揶揄する演劇が出てきます。

グラディエーターではコモドゥスがアウレリオを暗殺するシーンをコメディチックな劇にしてました

ゲーム・オブ・スローンズにおいても、レディ・クレインが所属する劇団がロバートやエダード、タイウィンを、ものすごく下品で酷い描写で劇を演じてました笑

どちらの劇も権力者を揶揄するものですが、実際の中世ヨーロッパでは当たり前だったんでしょうか?

中世を舞台にした他の作品にもこういう劇は出てくるのかなあと気になってしまいます。

⑥音楽

良い作品には良い音楽が必須

グラディエーターの音楽はハンス・ジマー

ゲーム・オブ・スローンズの音楽はハンス・ジマーの弟子のラミン・ジャヴァディ

師匠と弟子の作品なので、映画に漂う雰囲気もなんとなく似てますね

どちらも中世らしい重厚感のある曲で没入感を高めてくれます^^

中世を舞台にした作品

ヨーロッパの中世はなんともいえない魅力がありますね

男の子はみんなすきなんじゃないでしょうか笑

映画だけではなく、ドラゴンクエストをはじめゲームも中世を舞台したものが数え切れないくらいあります

史実ものだと「ジャンヌ・ダルク」もグラディエーターと同じくらいの時期に上映されましたね

前述のゲーム・オブ・スローンズは史実ではなくファンタジーですが、中世が好きな方は絶対好きだと思うので機会があったら視聴をオススメします^^

性描写、暴力描写が多いのでご注意です(^O^;)

今後も中世作品を取り上げていきたいと思います(*´ω`*)

それでは

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